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2020.02.20基礎知識
家庭用蓄電池の分類の一つに、ハイブリッド型と単機能(フレキシブル)型という違いがあります。
1つのメーカーから両タイプの蓄電池が販売される場合もあり、どちらを購入すればいいのか悩む所です。せっかく蓄電池を購入するので、両者の違いやメリット・デメリットなど要点を押さえてベストの商品を購入したいですね。
そこで、ハイブリッド蓄電池と単機能蓄電池の特徴を踏まえ、各タイプがどんな人に向いているのかを徹底解説します。
こちらは、記事の内容を簡潔に説明した動画です。
ハイブリッド型・単機能型というのは、蓄電池の分類方法のひとつです。
ハイブリッド型蓄電池と単機能型蓄電池の大きな違いは、「太陽光パネルと同じパワーコンディショナー(パワコン)を使えるかどうか」と「停電した時の蓄電池からの出力」です。それぞれのタイプの特徴と一緒にご説明していきます。
単機能型蓄電池は、太陽光パネルと蓄電池のそれぞれのパワコンが別々になっているタイプです。そのため、太陽光発電用のパワコンの交換設置が不要です。
単機能型蓄電池のメリットは、パワコンの交換設置が不要な分、設置費用を抑えることができる所です。ハイブリッド型に比べると、単機能型は本体価格も安い傾向にあります、
単機能蓄電池のデメリットは、停電時の出力がハイブリッド型より低いところです。
停電した時は太陽光パネル側のパワコンの出力は1.5kWまでとなります。これは普段と同じように電気を使うには少ない出力です。使用電力を1.0kWに抑えても、1時間に0.5kWしか蓄電池に充電できません。そのため、単機能型の場合「蓄電池があるから停電しても普段通りがんがん電気を使う」という意識だとすぐに電池切れしてしまいます。
単機能型では、蓄電池用のパワコンを設置するスペースが新たに必要な点です。
パワコンの大きさは小型エアコンほどです。パワコンはブレーカー付近に設置するのが効率的であるため、ブレーカーのある洗面所や台所等に大きな機材を設置できるかどうかが問題となります。
ハイブリッド型蓄電池の特徴は、「太陽光パネルと蓄電池のパワコンが一体」「停電時の出力」という所です。メリットとして詳しく説明します。
ハイブリッド蓄電池の一番のメリットは停電時も出力が高い事です。
太陽光パネルと蓄電池で1台のパワコンを共有使用できるため、電気を太陽光パネルから直接蓄電池へと直接送る事ができ、停電時でも3kWの出力をしてくれます。機種によってはそれ以上の出力のものもあります。これなら、停電が長引いても持ちこたえられる出力と言えます。
ハイブリッド蓄電池は、太陽光パネルで作った電気を効率よく使うことが出来ます。
太陽光パネルで作った電気は、家庭では使えない直流電流なのですが、パワコンがこれを家庭で使用できる交流電流に変換しています。単機能型では、パワコンが2台必要なので変換回数が多くなり、変換ロスが発生してしまいます。
ハイブリッド型は太陽光発電と蓄電池をパワコン1台で共有することができるため、太陽光パネルで発電した電気を直接蓄電池に充電でき、変換ロスが少ないのが特徴です。
次世代の蓄電池とも言われているハイブリッド型の蓄電池は、運転モードが豊富な機種が多いです。単機能型にも「売電優先モード」「自家消費優先モード」といった運転モードが搭載されているものもありますが、ハイブリッド型はさらに災害時に備える「備蓄モード」など、モードを備えている種類が多く存在します。
ハイブリッド型蓄電池のデメリットとして挙げられるのが、単機能蓄電池と比べ価格が高い事です。単機能蓄電池とハイブリッド蓄電池の価格差は、同じ容量でも20~30万円になる事もあります。
また、既に設置している太陽光発電の種類によっては、ハイブリッド型蓄電池に対応できないケースもありますので、必ず事前に確かめる必要があります。
機能面だけ見ればハイブリッド型がおすすめです。しかしハイブリッド蓄電池と単機能蓄電池のどちらを購入すべきなのかは、個々の状況によって異なります。また、太陽光パネルをすでに設置しているかが大きく左右します。
太陽光パネルを設置して10年未満の場合、単機能蓄電池がおすすめです。
ハイブリッド蓄電池を設置する場合、既設の太陽光パネル用パワコンを交換しなければなりません。また、機器交換によってメーカー保証が利かなくなるケースがあります。
卒FITの出口戦略として蓄電池の購入を検討する方が該当します。太陽光パネルの出力保証が15~25年である一方、パワコンの保証は概ね10年です。
もし10年の間に一度もパワコンの交換をしていないなら、寿命も近く補償切れになってしまうパワコンを交換できる事を踏まえてハイブリッド蓄電池を購入する事をおすすめします。
この場合は、ハイブリッド蓄電池がおすすめです。ハイブリッド型はパワコンの交換も不要ですし、発電ロスが少なく充電効率も良いのでより蓄電池の性能を活かすことが出来ます。
では、どんなメーカーがハイブリッド型蓄電池を販売しているのでしょうか。メーカーと販売される蓄電池の情報を一覧表にまとめます。
パナソニック | オムロン | シャープ | |
商品名 | 創蓄連携システムS+ | KP55Sシリーズ | クラウド蓄電システム |
変換効率 | 96% | 96% | 96.5% |
蓄電容量 | 3.5~11.2kWh | 6.5kWh | 4.2~8.4kWh |
機器保証期間 | 15年 | 10年 | 10年 |
特徴 | 幅広い蓄電容量を選択可能 | 静音設計 軽量設計 |
HEMSとAIで高度なエネルギー管理が可能 |
パナソニック、オムロン、シャープなどがハイブリッド型蓄電池を販売しています。
おすすめしたいのが、オムロンのKP55Sシリーズです。蓄電池の性能が年々向上するなか、注意したいのは機器が邪魔にならないかです。
世界最軽量クラスで奥行きが120mmしかなく、壁掛けタイプのため、狭い場所でも設置が可能です。静音設計なのも嬉しいですね。
今度は単機能型蓄電池の販売メーカーと蓄電池の仕様を紹介しましょう。
オムロン | 長州産業 | |
商品名 | KPAC-A | CB-FLB01A |
変換効率 | 96% | 96% |
蓄電容量 | 6.5/9.8kWh | 6.5/9.8kWh |
機器保証期間 | 10年 | 15年 |
モード | 売電・安心・グリーンモード | 売電・自家優先モード |
特徴 | 急速充電可 特定負荷型(停電時の給電) |
長い保証期間 |
一例として、オムロンと長州産業の単機能蓄電池を挙げます。
おすすめなのがコンパクト設計であるオムロンの製品です。夜間に貯めた電力を朝夕に使って電気代が節約できる「経済モード」、万一の停電時のために蓄電池の残量を確保する「安心モード」、朝夕夜間まで自家消費を優先する「グリーンモード」が用意され、幅広い需要に対応しています。
安心モードのおかげで、停電時でも特定の家電製品に給電可能です。また2時間強で充放電できるなど急速充電で対応し、太陽光発電による電力を繰り返し充電可能です。
単機能蓄電池とハイブリッド蓄電池の違いはわかりましたでしょうか?
ご家庭のライフスタイル、電気料金、太陽光発電の容量やメーカーによってどの蓄電池を選べば良いか?という事について考慮する点はたくさんあります。
蓄電池設置お任せ隊では、太陽光発電設置工事、住宅工事16000件の実績とノウハウがあります。
お客様との綿密なヒアリングを行わせていただき、ご自宅に最適な蓄電池をご提案から導入までトータルサポートさせていただきます。
「まずはシミュレーションしてみたい」、「うちの場合一番いい蓄電池ってどれなの?」といったお問い合わせも多数いただいております、まずはお気軽にお問い合わせください。
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