家庭用蓄電池|全負荷型と特定負荷型のメリット・デメリットは?

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家庭用蓄電池|全負荷型と特定負荷型のメリット・デメリットは?

2020.01.27基礎知識
全負荷特定負荷蓄電池負荷型

「全負荷型と特定負荷型どっちを選べばいいか分からない…」
「オール電化はどっちを選ぶべき?」

上記のような疑問をお持ちの方に向けて、この記事では

  • 「全負荷型」蓄電池の概要
  • 「全負荷型」蓄電池の4つのメリット
  • 「全負荷型」蓄電池の3つのデメリット
  • 「全負荷型」蓄電池をオススメするご家庭
  • 蓄電池の「容量」と「出力」の違い
  • オススメの「全負荷型」蓄電池

などを中心に、分かりやすくご紹介していきます!

※動画でも説明していますので、こちらもぜひご覧ください。

全負荷型と特定負荷型の特徴とは?

蓄電池の種類には、「特定負荷型」と「全負荷型」の2種類があります。「特定負荷型」と「全負荷型」には、「停電時に家の中のどの電源が使えるか」という所に違いがあります。

家中の電気をバックアップできる「全負荷型」

「特定負荷型」の家庭用蓄電池は、停電時にあらかじめ指定しておいた一部のお部屋・コンセントの電気のみ使用することができます。
自動的にお家全体の電気をバックアップしてくれる「全負荷型」に比べると、事前に電気を使用するお部屋(エリア)を指定しておく必要があるため、少しだけ手間がかかります。しかし、電気を使用する範囲が限定的なため、「全負荷型」よりも容量は長持ちする傾向にあります。

特定の部屋のみカバーできる「特定負荷型」

「全負荷型」の家庭用蓄電池は、停電時に家中の電気を素早くバックアップすることができるため、万が一の災害などで停電をしても、いつもと変わらない生活を送ることができます。

「全負荷型」は、一部のお部屋・コンセントの電気のみ使用できるようになる「特定負荷型」に比べて便利ですが、その分たくさんの電気を消費するため、容量が大きく高額な商品が多くなる傾向にあります。

「全負荷型」蓄電池の4つのメリット

ここでは、「全負荷型」蓄電池のメリットとして、以下の4つの情報を紹介します。

停電時でも家中の電気を使える(オール電化のご家庭でも安心)

「全負荷型」蓄電池でまず挙げられるメリットとして、災害などによる停電時に、家中の電気をカバーできるという点です。特にガスを使用しないオール電化のご家庭では、電気が止まってしまうとHIや給湯器(エコキュート)などが使用できません。

「全負荷型」蓄電池があれば、電気の供給がストップすると自動で放電に切り替わるため、オール電化住宅ではいつも変わらない生活を送ることができます。また、ガスと電気を併用している住宅でも、電気を使用する照明やエアコン、冷蔵庫といった家電はそのまま使用することができます。

エアコンやIHクッキングヒーターなども使用可能(200V電源対応の場合)

停電時に家全体の電気をバックアップする「全負荷型」蓄電池は、多くの電気を使用するため、大容量なタイプが多くなっています。また、接続する電源も多いため大容量なだけでなく、エアコンやIHクッキングヒーターなど200Vの家電にも対応している商品が多いことも、全負荷型の特徴のひとつです。

200V対応の「全負荷型」蓄電池なら、せっかく蓄電池を導入したはいいものの「200V未対応なためにエアコンやIHクッキングヒーターが使えない…」といったことはありません。

どの部屋で電気を使用するかで悩まなくて済む

「特定負荷型」蓄電池は、停電時に一部のお部屋・コンセントに対してしか電気を送ることができません。そのため、あらかじめ「どの部屋(エリア)に電気を送るか?」ということを考えておく必要があります。 それに比べて「全負荷型」蓄電池では、停電時に自動的に家全体の電気をバックアップすることができますので、「特定負荷型」蓄電池のように「どの部屋(エリア)に電気を送るか?」と制限は掛かりません。

太陽光発電とも連携可能なタイプが多い

「全負荷型」蓄電池は容量が大きなものが大きく、基本的に設置後は移動できないタイプが多くなります。このように設置後に移動できないタイプを、「定置型」あるいは「系統連系型」と呼びます。

太陽光発電を設置しているご家庭では、「太陽光発電で創った電気を蓄電池に貯めたい」と考える方も多いと思います。実は、太陽光発電の電気を貯められる蓄電池は、「系統連系型」が主となっています。

容量が大きい「全負荷型」蓄電池は、太陽光発電との連携が行える「系統連系型」が多いことも、メリットのひとつと言えるでしょう。

「全負荷型」蓄電池のデメリット

メリットが多い「全負荷型」蓄電池ですが、当然ながらデメリットも存在しています。ここでは、全負荷型のデメリットっと特定負荷型のメリットをご紹介していきます。

「全負荷型」蓄電池よりも価格が安い

蓄電池の価格が決まる要素はさまざまですが、一番大きいのは「容量」です。容量が大きい蓄電池ほどたくさんの電気を貯めることができるため、この部分がもっとも価格に影響を及ぼします。

「全負荷型」蓄電池に比べて容量が小さい「特定負荷型」蓄電池は、価格(初期費用)が安くなるというメリットがあります。それは同時に、「全負荷型」蓄電池は価格面において「特定負荷型」より高くなりがちというデメリットでもあるのです。

ちなみに2019年現在の家庭用蓄電池の相場ですが、資源エネルギー庁の資料を参考にすると、「13.5万円/kWh」が一応の目安と言えます。ただし、これはあくまでも資源エネルギー庁による目標価格ですので、実際の市場価格の相場は「14.5万円~20万円/kWh」程度となっています。

目標価格と市場価格に差がありますが、今後の需要拡大によって、価格低下が期待されています。

出典:資源エネルギー庁|定置用蓄電池の価格低減スキーム(pdf)

「特定負荷型」蓄電池のほうが停電時に長持ちしやすい

停電時にすべてのお部屋の電気をバックアップする「全負荷型」蓄電池は、一部の部屋のみをカバーする「特定負荷型」に比べて充電した電気の消費が早くなります。

つまり、停電時に特定のお部屋・電源にしか電気を送らない「特定負荷型」蓄電池のほうが、動かす家電の数が減るため消費電力は小さくなりやすく、停電時に使える電気が長持ちしやすいという利点があります。

とは言え、停電時に家中の電気を点けておく必要はないので、できるだけ使用する家電を限定することで、消費電力を抑えることができます。

「特定負荷型」のほうが小型で屋内にも設置できる

「特定負荷型」蓄電池のメリットとして、「全負荷型」蓄電池に比べてサイズが小さく、工事なしで屋内にも設置可能という点が挙げられます。

全負荷型蓄電池(定置型)を設置する場合、ほとんどは屋外に設置しますが、エアコン室外機よりも一回り大きいサイズのスペースを確保する必要がありますので、ご家庭によっては設置スペースの確保が大変になってしまいます。

参考までに、「全負荷型」蓄電池(スマートスターL)のダイキンエアコン室外機のサイズを比べてみると

■蓄電池(スマートスターL):幅762mm×奥行466mm×高さ1,145mm
■室外機(ダイキンエアコン):幅795mm×奥行300mm×高さ693mm
※2.2~4.0kW(100V)kW用エアコンの場合
となっています。

全負荷型はこんなご家庭にオススメ

ここからは、「全負荷型」が向いているご家庭について解説していきます。

災害時など「もしも」の停電に備えたいご家庭

災害はいつ起こるかわかりません。また近年では、地震だけでなく台風や大雨による停電被害も相次いでいます。そういった停電への被害へ備えるためにも、家全体の電気をバックアップしてくれるため、「家族が生活していくうえで「安心」につながります。

オール電化のご家庭

停電するとオール電化家電(HIやエコキュート)は、特定負荷方型では使用できないため。停電時に自動で家中の電力をバックアップしてくれる「全負荷型」がオススメです。

広い二世帯住宅のご家庭

「全負荷型」なら、停電が起こっても家中のコンセントや家電を使用することもできます。「特定の部屋だけ電気がつくのは不便」と感じるご家庭は、全負荷型の蓄電池がおすすめです。全館空調を導入しているご家庭

家中の24時間換気や、暖房・冷房などを行う全館空調を導入しているご家庭でも、停電時に自動で家中の電気が使えるようになる「全負荷型」がオススメです。

蓄電池選びは容量と出力も重要

ここでは、蓄電池選びで迷わないために、重要な要素となる「容量」と「出力」について解説していきます。

家電を動かせる長さを決める「容量」

蓄電池の「容量(kWh)」は、家電を動かせる長さを決める要素になっています。「容量」が大きければ大きいほど、より長いあいだ家電を動かすことができます。
たとえば1,000W(1kW)の家電を動かす場合、

  • 5kWh:1,000Wの家電を「5時間」稼働可能
  • 10kWh:1,000Wの家電を「10時間」稼働可能

といった具合に、容量によって稼働時間が異なります。

一度に動かせる家電の数を決める「出力」

一方、蓄電池の「出力」は、一度に動かせる家電の数を決めています。この「出力」が大きいほど、一度に多くの家電を動かすことができます。
たとえば、出力2,000Wの蓄電池と出力3,000Wの蓄電池があった場合、出力3,000Wの蓄電池のほうが1,000W分多く家電を動かすことができます。
蓄電池を購入する際は、「どの家電を動かすか」をあらかじめ想定して、出力がどのくらいあれば足りるか計算しておくと良いでしょう。

停電時への備えで蓄電池を選ぶなら容量「5.0kWh」以上がオススメ

家全体の電力をバックアップする「全負荷型」は、その役割から電力消費が多くなることを見越して、容量が大きな機種が揃っています。

停電時に使用することが想定される家電には、以下のような種類があります。

停電時(24時間)に使用が想定される家電と消費電力

  • LED照明/240W(40W×6時間)
  • 携帯充電器/150W(15W×10時間)
  • TV/1,000W(200W×5時間)
  • ノートパソコン/150W(30W×5時間)
  • 洗濯機/210W(70W×3時間)
  • 炊飯器/2,500W(1,250W×2時間)
  • 冷蔵庫/約750W(年間275kWh÷365日)

※上記は24時間のうちいずれかの時間で使用することを想定しています。(すべてを同時に使用する訳ではありません)
※上記はあくまでも想定です。実際の消費電力は、使用する家電やスペック、使用時間などによって異なります。

上記で想定している家電の合計消費電力は「5,000W(5.0kW)」となります。仮に容量「5.0kWh」の「全負荷型」蓄電池を導入した場合、ちょうど1日(24時間)分の電力はまかなうことができる計算になります。
また、上記でご紹介した例よりも使用家電数や使用時間を減らすことで、さらに長い時間を蓄電池によってカバーできるようになります。
以上のことから、停電時(防災時)の備えとして家庭用蓄電池を導入する際は、容量「5.0kWh」以上を目安にすることをオススメいたします。

オススメの「全負荷型」蓄電池

ここでは、現在発売されている「全負荷型」蓄電池の中から、オススメの製品をいくつかご紹介していきます。

◎ネクストエナジー「NX3098-HNS」

ネクストエナジー

ネクストエナジーの「NX3098-HNS」は、大容量9.8kWh、高出力3.0kVAの蓄電池で、200V機器にも対応しているためIHクッキングヒーターや畳数が大きいエアコンも使用することが可能です。

特徴としては、蓄電池に搭載されたAI(人工知能)が、ご家庭の電気を使い方を学習し、無駄のない充放電を実現してくれます。また、停電時でも太陽光発電システムで出力6.0kWまで発電することが可能です(一般的な蓄電池は出力1.5kWまで発電可能)。

ネクストエナジー「NX3098-HNS」の主なスペック(停電時)
  • 容量:9.8kWh
  • 定格出力:3kVA
  • 200V家電:使用可能
  • 太陽光発電との接続:可能
  • 設置方法:定置型
  • 設置場所:屋外

デルタ「ES6JB2/ES6JB1」

DELTA

デルタ「ES6JB2/ES6JB1」は、太陽光発電のパワーコンディショナーと蓄電池を合わせた「ハイブリッドパワーコンディショナー」です。

太陽光発電と蓄電池を同時に導入したい人や、太陽光発電のパワーコンディショナーを交換するタイミングで蓄電池も導入したい人などにオススメできます。

デルタ「ES6JB2/ES6JB1」の主なスペック(停電時)
  • 容量:11.2kWh/5.6kWh
  • 定格出力:5.9kW
  • 200V家電:使用可能
  • 太陽光発電との接続:可能
  • 設置方法:定置型
  • 設置場所:屋外

伊藤忠商事「スマートスターL」

伊藤忠商事「スマートスターL」は、大容量9.8kWhと大出力3kVAによって、停電時でも安心して電気が使えます。また、人工知能AIが各ご家庭の電力の使用状況を学習し、最適な充放電を行ってくれます。

伊藤忠商事「スマートスターL」の主なスペック(停電時)
  • 容量:9.8kWh
  • 定格出力:3kVA
  • 200V家電:使用可能
  • 太陽光発電との接続:可能
  • 設置方法:定置型
  • 設置場所:屋外

■まとめ

この記事では、「全負荷型」蓄電池の概要やメリット・デメリット、「全負荷型」が向いているご家庭などをご紹介してきました。
停電時に家の中全体の電気をバックアップしてくれる「全負荷型」は、特にオール電化のご家庭などに向いていることがご理解いただけたかと思います。

他にも蓄電池を選ぶポイントは、消費電力量や太陽光発電システムの仕様・発電容量なども考慮すべきポイントがあります。

蓄電池設置お任せ隊では、太陽光発電と住宅工事のプロがご提案から設置・メンテナンスまでトータルサポートしております。

導入の際、どのくらいの電気料金削減になるのかもシミュレーションを行っております。

綿密なヒアリングのもと、専門家としてご自宅に合った最適な蓄電池で1番お得な見積もりをお出し致します。

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