家庭用蓄電池の価格は高すぎる?元は取れるの?なにが一番いいの?

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家庭用蓄電池の価格は高すぎる?元は取れるの?なにが一番いいの?

2020.03.26最新トピック

2019年以降から家庭用(10kW未満)太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)満了により、太陽光発電による電気の2020年の買取価48円から8円〜12円にまで急落することとなります。このような卒FITの家庭は年々増加することになります。

卒FIT以降の太陽光発電の次のステージとして、家庭用蓄電池や電気自動車(EV)の導入による蓄電システムが注目されています。

訪問販売を先駆けに普及を広めている蓄電池ですが、「蓄電池も導入すると儲かります」「蓄電池は5年くらいで元が取れます」「蓄電池で稼げます」等、間違った情報が横行しております。これは何も訪問販売だけではなく販売サイトでもたまに見かけます。

当社に頂いた問い合わせの中にも「8年以内に元が取れる家庭用蓄電池はありますか?」など、「蓄電池を導入して売電を多くして稼ぎたい」といった間違えた認識をしてしまっているお客様も少なくありません。

また、そういった間違えた認識のまま勧められた蓄電池を購入してしまい、結果的に相場価格の2倍3倍の経済負担を負わされてしまっている方も少なくありません。

今回は、家庭用蓄電池の導入にあたり、蓄電池導入の本質と費用についての考え方、そして「1番お得な蓄電池」とは何か?について、正しい情報を意識して解説していきたいと思います。

今までなんとなく、「とにかく安く蓄電池を入れればいい!」と考えていた方にとっても蓄電池の価格について深く理解できる内容になっております。

家庭用蓄電池とは?

まずは、蓄電池とは何か簡単におさらいしておきます。
家庭用蓄電池とは、太陽光発電によって作られた電気を充電して貯めることができ、また充電した電気を必要な時にいつでも使用することができる蓄電システムの一種です。

蓄電池の呼び方は、二次電池、リチウムイオン蓄電池、バッテリー、非常電源とも呼ばれる場合もありますが全て同じ意味です。

蓄電池導入にかかる費用

蓄電池の導入にかかる費用は大きく分けて3つの要素があります。

  1. 商品代(蓄電池本体価格)
  2. 工事費(基礎・取付け・搬入)
  3. 電気系統工事(配線のつなぎ込み等)

蓄電池の導入で気をつけるべきはまず、2(工事費)と3(電気系統工事)です。 1番の蓄電池の販売価格にのみ注目してしまいがちですが、設置工事込みで蓄電池の発注を依頼する場合、工事費用に関しての明細は完全にブラックボックスであり、見積もり先の業者によって販売価格はマチマチです。

高すぎるのは問題外ですが安すぎる場合、設置工事は別途に請求されたり、施工補償が全くついていない場合もあります。

3つの要素を含めて、蓄電池の導入にかかる相場価格は一体いくらなのかを考えていきましょう。

蓄電池の1kWあたりの想定相場価格

小容量2〜4kWh、中容量で4~8kWh 大容量で9kWh〜12kWhが家庭用蓄電池の一般的な蓄電容量です。(産業用蓄電池の場合はさらに大きいものがあります。)

容量によって蓄電池導入にかかる費用帯も変わってきます。 大前提として蓄電池の場合、メーカーや製品、特定負荷型か全負荷型、単機能型かハイブリッド型かによって価格は大きく変動しますので一概には言えません。

それを前提に、導入の相場費用を推定するのであれば、以下のように考えられます。

蓄電池容量 費用相場
2~4kWh 900,000~1,600,000万円
4~8kWh 1700,000~2,600,000万円
9~13kWh 2,7000,000〜3,700,000万円

蓄電池の場合メーカーや製品、性能によっても価格は大きく変動しますので一概には言えませんが、大体の蓄電池は1kWあたり20〜35万円/kWhが相場と言えるでしょう。

蓄電池は元が取れるのか?

前提として、FITが終了したご家庭で、蓄電池の導入による電気代削減額のみで、蓄電池の費用を数年で回収することは、どのような購入経路を辿ったとしても不可能に近いと言えます。

蓄電池は、太陽光発電と同じく訪問販売を先駆けにして一気に広まりました。 訪問販売は営業マンと、お客さま(あなた)と1体1の状況で蓄電池を勧めてきて、「蓄電池はすぐ元が取れますよ」「太陽光の次は蓄電池が稼ぎますよ」など、間違えた知識を吹き込まれ、それが一人歩きしている状況です。

蓄電池を選ぶ時のポイントは、蓄電池の本来の目的である、災害対策と停電対策であることを前提に考える事です。

とにかく価格を抑えようと、「容量が大きい方がkW単価が安いと言われて無駄に容量の大きい蓄電池を選んだり、何社も何社も見積もりをとって価格だけで蓄電池を選んでしまうと、以下の様なトラブルを招く可能性が高くなります。

  • 「停電した時に蓄電池が動かなかった」
  • 「充電してるのにいつまで経っても充電がたまらない」
  • 「設置工事は別途請求された」
  • 「工事だけ頼んだら高額な請求がきた」
  • 「電気代が蓄電池を入れても全然変わらない」
  • 「初期不良が起こったけど施工補償が付いてなかった」

実際にこう言った事例で、ご相談をいただくことも多くあります。(おかげさまで、当社でご相談・設置をさせていただいたお客様で、この様なご相談の声は現在ございません。)

蓄電池の価格の考え方

散々と元は取れないと言った蓄電池ですが、 2020年現在では、蓄電池に掛かる実質の負担額は決して高いわけではありません。

【蓄電池導入費】ー【導入後の電気料金削減額】=【蓄電池の実質負担】

蓄電池は、太陽光発電と併用することで、自家消費の効率をアップさせます。 つまり、経済負担を抑えて蓄電池を導入したいと考えるのであれば、蓄電池の価格ではなく、その蓄電池を導入した場合、いくら電気料金削が削減できるのかを考えるべきです。

安い蓄電池であっても容量や性能が太陽光発電の性能や発電量とマッチしていなければ、不具合の原因になったり、100%蓄電池の性能を活用できているとは言えません。

また、発電量だけでなく、ライフスタイルや家族構成、電気使用量など情報を複合的に考える必要があります。

蓄電池単体の性能や価格に目が行きがちですが、それだけでは安物買いの銭失いになりかねません。では、どうやって経済負担を最小限に最適な蓄電池を導入することができるのかを解説していきます。

蓄電池の導入シミュレーション

方法は簡単で、販売会社にシミュレーションを依頼することです。当社でご提案した実績の中の1つでシミュレーションを元に実際の数値を見てみましょう。

4人暮らしの一般家庭を例に160万円で蓄電池を導入した場合の15年間のシミュレーションを見てみましょう。

●FIT終了後の電気料金シミュレーション

(※シミュレーション結果は、電気使用量や年間発電量など条件によって異なります。)

上記のケースでは、太陽光発電のみと比べて、蓄電システムを導入した場合、 15年間の電気代1,204,200円の削減を見込めます。 蓄電池の設置に160万円かかったとしても、蓄電池にかかる実質の負担は15年間で40万円程度になります。 つまり、1日に換算すると、わずか74円の負担で蓄電池を設置できることになります。

本体価格の元を取るまではいきませんが、蓄電池を導入することで家庭の電力デマンド値を下げてお得な電力プランの変更行い、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、1日数十円の負担で10年以上に渡り、災害や停電に備えることが可能です。

FIT終了など情勢が変わった以上、今までの太陽発電投資とは考えを変えて、蓄電池の導入は、どれだけお得に災害リスクに備えるかがポイントとなってきます。

家庭用蓄電池が注目される理由

FIT終了以降の売電収入が85%減少

家庭用太陽光発電のFIT期間は10年で満了します。 そのため、2020年以前に太陽光発電を設置していた家庭では、電力会社へ1kWhにあたり48円で売ることができた電気は、卒FITを迎えた2020年以降、約8円にまで減少します。

つまり、ざっくりと言えば太陽光発電を設置した10年目以降から、今まで得ていた売電収入が85%減少するということです。月々10,000円の売電収益を得ていた家庭なら、2500円程度になります。

もちろん売電収入が大きく目減りしてしまうのは深刻な問題ではありますが、これだけでは、ただ収益が減っただけで蓄電池にシフトする理由にはなりません。

しかし、この卒FITによる問題と併せて電気料金の高騰が関係しています。

2010年から年々増加する家庭の電気料金負担額

国民が負担する電気料金は年々値上がり傾向にあります。

2010年から2017年にかけて約16%も値上がりしており、2011年に起きた東北地方太平洋沖地震による影響も強く、2011年から2014年には、電気料金はたった3年間で約25%の上昇に至りました。

単価で見るとわかりづらいので、電気料金で解説します。

2011年時点で月々15,000円の電気料金を支払っていた家庭の場合、180,000円が年間にかかる電気料金です。
2014年に電気料金が25%上昇した場合、月々の支払いは18,750円となり、225,000円が年間の電気料金となります。この条件なら、たった三年間で電気料金が75,000円も値上がりした事になります。

その後、地震による高騰の影響から徐々に下降しておりますが、2017年以降再び、上昇傾向にあり、2020年以降の電気料金は年率平均1.6~2%ずつ上昇も見込まれています。

(※経済産業省|資源エネルギー庁より)

電気料金の高騰・再エネ賦課金は8年で10倍以上に

電気料金の値上がりの影には、電気料金の一部に含まれている再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下:再エネ賦課金)の急激な値上がりも影響しています。

FIT施策により太陽光発電の普及が急速に拡大しており、国民が負担する再エネ賦課金も比例して増加が続くと予測されています。

実際に、2012の買取単価0.22円/kWhから、わずか8年で2.90円/kWhにまで高騰しています。

分かりやすく金額で解説しますと、標準的な家庭の電力使用量を1か月300キロワット時として計算した場合、一般家庭の再エネ賦課金の標準負担額は、年額792円から、年額10,440円にまで高騰している状況です。

さらに、太陽光発電の普及は年々と増えており、今後の再エネ賦課金の高騰は続くことは明白です。

災害リスク

蓄電池の最大のメリットは、災害や計画停電が起きた際に自宅で電気を使用できるという点です。 停電が起きると、自宅の電球はもちろん、家電製品は一切使えません。

食品を保存する冷蔵庫はもちろんテレビや、エアコン等、コンセントを必要とする全ての家電の使用を制限されてしまいます。 短時間の停電であれば問題はないかと思いますが、地震や台風などの災害が起きた場合、停電は大規模であればあるほど復旧までに時間がかかります。近年の大規模停電の例は下記の通りです。

  • 2018年9月北海道での地震-エリア全域の大規模停電・約2日間継続
  • 2018年9月台風21号-関西で168万件停電・最大16日間継続
  • 2019年9月台風15号-主に千葉県で停電・最大15日継続

大規模停電の中、蓄電池を設置していた家庭のみ明かりがポツポツとついていた。というニュースもあり、蓄電池の知名度は一気に広がりました。

自然災害や計画停電の多い地域のご家庭はもちろん、お子さまがいるご家庭にも、蓄電池は強い味方になります。

蓄電池の導入目的を明確化にした上で、選び方を間違えなければ、場合によっては1日コーヒー1杯未満の経済負担で蓄電池を導入できるケースもあります。 毎日、数十円で10年以上に渡り、災害や停電リスクの心配がなくなるとなれば、悪い話ではありません。

今後、蓄電池は価格下がる?

「ソーラーパネルも安くなってるし、蓄電池も普及が増えてくるから、これから価格が安くなる」と考える方も少なくありません。 確かに、2019年問題でニュースで取りあげられる様になってから蓄電池の需要は上がっております。

確かに2019年問題から蓄電池の需要が上がり、大量生産すればコストを抑えられ、価格に反映されれば安くなるといったイメージがあります。

実際に、ソーラーパネルやパワーコンショナなどの太陽発電システム(家庭用)は、2009年ではkW単価80万円が相場価格でしたが、2018年〜2019年の相場ではkW単価25万円程まで落ちています。1年ごとにkW単価5万円の値下がりです。

ところが、蓄電池に関しては、なかなか値下がりが続きません。昨年比で言えばkW単価は逆に5万円値上がり状態です。
一体なぜでしょうか?

理由は、蓄電池のコアである「リチウムイオン電池」の原料はレアメタル・コバルト・リン酸鉄などです。これらは、日本で生産することができず、限られた生産国から100%輸入に頼っているからです。

また、リチウムイオン電池は、蓄電池だけではなく、パソコンやテレビや冷蔵庫などあらゆる家電製品に使用されており、世界中の企業や国がリチウムイオンの確保に躍起になっているからです。

たとえば、有限で汎用性の高い資材である石油(ガソリン)の様なものです。世界中であらゆる業界で長い歴史、使用されている燃料でありながらその価格は毎年値下がる様なものではなく、経済や世界情勢によって価格が変動します。

蓄電池にしても来年は価格が下がるかもしれませんが、あがるかもしれません。つまり、太陽光発電の様に毎年下がるとは限らないのです。

2020年の場合、蓄電池の大量生産分があるので価格は落ち着いていると言いいえますが、コロナウイルスの問題で世界中の工場や経済が麻痺している状態が続いておりますので2021年以降は価格があがるかもしれないと予想もできるかもしれません。

いちばんお得な蓄電池の選び方

蓄電池の価格は同じ容量であっても、メーカー・商品・性能によって大きく変動します。 できるだけ経済負担を抑えて導入したいと考えるのであれば価格を意識するのではなく、削減できる電気料金に注目しましょう。

また、蓄電池を変更する場合は電力プランの見直しも、かなり効果的です。 電力プランも東京電力や関西電力など以外にもあらゆる企業が電力会社を始めています。いまよりもずっとお得なプランも高い確率で見つかるでしょう。

ここで、注意すべきポイントとしては、本来であれば自由に電力プランを決められるはずですが、特定の販売会社では、特定の蓄電池を安く設置する代わりに自社の電力プランへの乗り換えを実施している場合があります。

そういった場合にも、価格だけで飛びつかずまずはシミュレーションを依頼して、必ず別の電力プランや蓄電池の組み合わせでもシミュレーションを取ってみまょう。

結果、どちらがお得がどうかが一目でわかります。

蓄電池設置お任せ隊では、経済負担を最小限に安全に使用できる最適な蓄電池を設置いたします。また、電力プランの縛りなどもないため、最適な電力プランも併せてご提案もさせていただけます。

「この価格って本当に大丈夫?」「本当はもっとウチにぴったりな蓄電池があるんじゃない?」と感じている方もまずはお気軽にお問い合わせください。

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