蓄電池の寿命はどのくらい? 長持ちさせるポイント解説

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蓄電池の寿命はどのくらい? 長持ちさせるポイント解説

2020.02.04メーカー・製品情報

蓄電池の購入を検討する上で気に留めたい寿命。高価な商品だけに、交換時期や費用回収、保証などを念頭に置きながら、ベストな蓄電池選びと管理を行いたいところです。

蓄電池の用語は、慣れない初心者にとって煩雑な面もあります。そこで蓄電池の寿命は何を指すのかや、実際の寿命の比較、寿命を縮めるNG行為や寿命を長くするコツなど、蓄電池の適切な蓄電池選び、その後の管理を円滑に行う方法を紹介していきます。

蓄電池において寿命とは?

放電のみ可能な一次電池の場合、電池に蓄えられた電気が消費されると寿命を迎えることになります。

他方二次電池(蓄電池)の場合、電池に蓄えられる電気の容量は、充電・放電を繰り返す(サイクルする)ごとに劣化します。

そのため、各メーカーが定めた基準値、たとえば初期状態の70%まで容量が劣化した状態になると、寿命が訪れることになります。

しかし、寿命に達したからといって全く使えなくなることはありませんが、蓄電池が寿命を迎えると、容量の劣化だけでなく故障率も高くなります。

蓄電池の寿命を表す「使用期間」「サイクル数」

蓄電池の寿命は、使用期間とサイクル数の2種類で表されています。

使用期間は、寿命が訪れるまでの年月を指します。

サイクルとは、蓄電池の電気が100%の状態から0%まで放電し、再び100%の状態まで充電するプロセスを指します。

寿命が4000サイクルのようにサイクル数で表されると、その回数だけ充電・放電を繰り返すと寿命が訪れます。

以外と多い勘違い! 寿命と異なる「法定耐用年数」

寿命と似て非なる概念が「法定耐用年数」で、税制上の用語です。

蓄電池やパソコンなどの固定資産は使用を続けると劣化するため、その資産的価値は減少します。

耐用年数とは、固定資産が使用できる年数を表したものです。

税法では資産の種類ごとに、法定耐用年数が一律に規定されています。国税庁によると、蓄電池の法定耐用年数は6年です。法定耐用年数を過ぎたとしても、蓄電池はなお使えるのです。

製品メーカーごとに寿命を比較

では、実際の蓄電池の容量を比較してみましょう。

蓄電池の種類ごとの寿命

経済産業省は、蓄電池のタイプごとの寿命をまとめています。

タイプ 使用期間 サイクル数 用途
鉛電池 17年 3,150回 車載用(起動用)・産業機器用他
リチウムイオン電池 5~7年 2,000回 民生用・定置用・車載用・産業機器用
NAS電池 15年 4,500回 (系統安定化用)・産業機器用
レドックスフロー電池 6~10年 2,000回 制限なし 定置用(系統安定化用)

家庭用の蓄電池は「定置用」に分類され、そのほとんどがリチウムイオン電池です。1日1回充電・放電を繰り返すと仮定すると、約5年で寿命に達します。

製品メーカー別蓄電池の寿命

次に、各メーカーが提供する蓄電池の寿命を表にまとめます。

メーカー 商品型番 寿命 メーカー保証期間
村田製作所 MPR01S4023MR 15,000回 15年(60%以下の容量保証)
オムロン KPAC-A-SET-1
KPAC-A-SET-3
KPAC-B-SET-1
8,000回 15年(70%以下の容量保証)
京セラ EGS-ML0650 6,000回 10年
ネクストエナジー iedenchi-NX 6,000回 10年(60%以下の容量保証)

各メーカーが表記する蓄電池の仕様は最新の情報(令和2年2月時点)です。

保証のチェックも忘れずに。

各メーカーが用意する保証内容も重要です。寿命との比較で述べると容量保証は必ず確認しておくべきポイントになります。

容量保証とは、各メーカーが定める電池容量維持率を保証期間内に下回ると無料で修理してもらえるサービスです。

たとえばオムロンは、サイクル数無制限で容量保証を設けていますので、1日2回以上充電・放電を繰り返しても、保証期間内に電池容量維持率70%を下回れば無料で修理に応じてくれます。

蓄電池の劣化を抑えて長持ちさせる方法

蓄電池が寿命を迎えると、どのような劣化が発生するのでしょうか。

蓄電池が寿命に近づくと発生する劣化の種類

家庭用蓄電池で圧倒的なシェアであるリチウムイオン電池の場合、容量劣化のほかにも、電池の内部抵抗が上昇することで電池の電圧ロスが大きくなる出力劣化も確認されます。

負極表面に形成される保護膜による容量劣化が初期に支配的な症状で、その後抵抗増による出力劣化が現れます。高い充電状態や高温で保存するなど環境条件が悪くなれば、放充電しなくても劣化が生じます。

寿命を縮めるNG行為

蓄電池の寿命を縮める手段として注意しなければならないのが、蓄電池の設置場所です。

25度を超える場所に設置すると、蓄電池の容量を超えて充電する過充電が起きます。また直射日光の当たる場所や湿気の高い場所、風通しの悪い場所や積雪のある場所への設置もNGです。

過充電や過放電により蓄電池の劣化が進みます。ただし定置型の場合、過充電や過放電状態にならないようシステムで制御されているので、それほど神経質になる必要はありません。

寿命を長持ちさせる賢い方法

過充電や過放電を防ぐために、充電や放電をこまめに行うのがおすすめです。

放電量の多さ(放電深度)が深いほど寿命が短くなるという特性を二次電池はもつので、50%程度で充電させれば規定のサイクル数以上に充電・放電を繰り返せます。

ニッケル水素電池やニッケル・カドミウム電池等のアルカリ系二次電池の場合、使い切らずに充電・放電を繰り返すと放電電圧が低下し容量が小さくなるメモリー効果とういう現象あります。

しかし、家庭用蓄電池で使われるうリチウムイオン電池の場合、劣化の原因となる保護膜の成長速度は時間(の平方根)に比例しますが、これはメモリー効果とは異なります。

蓄電池のメリットは自然災害時の電力確保やFIT卒業後の出口戦略です。

2019年の台風15号により千葉県では停電が長期化したのは記憶に新しいでしょう。

蓄電池の設置により、突発的な停電に備えることができます。

FIT(固定価格買取制度)制度終了後の出口戦略としても、蓄電池が注目されています。

東京電力の場合、FIT制度による買取期間満了後の買取価格は2019年度には8.5円にまで下落しています。

そのため、太陽光発電による電気を蓄電池に蓄え、夜間に使用する自家消費のほうが売電よりもトクだという流れになっています。費用回収など具体的な数値が気になる方は、お気軽に胃ご相談ください。

容量保証を賢く活用

各メーカーが提示するサイクル数を確認すると、1日1回充電・放電を繰り返すという単純計算で、保証期間を超える年月で寿命を迎えます。

先述のように、定められた寿命を迎えても容量や出力が劣化するだけで、蓄電池を継続して使用するのも可能です。とはいえ寿命を過ぎて使い続けることは、リチウムイオン電池に特徴的な発火リスクを招きます。

技術革新により寿命の延長やコスト安など性能や機能の向上が期待できますので、寿命を迎えれば新しい商品に交換するのがベターでしょう。

ただし、容量保証を上手に活用し、保証期間内で修理してもらえる可能性もあります。是非とも念頭に置きましょう。

安心して購入するために寿命への知識を

蓄電池の寿命は、充電・放電を繰り返すサイクルの数や期間で表されています。

6~10年と予想されていたリチウムイオン電池の寿命ですが、近年は技術革新によりさらに延びています。メーカーごとに寿命は異なり、サイクル数が10,000回を超える商品も登場しています。

せっかく購入した蓄電池を長く使うためにも、適切な設置環境や使用方法を守りましょう。その際には、知識が豊富な業者へ依頼し、適切な場所に設置してもらい、長持ちさせる方法を教えてもらうと尚良いです。

保証を確かめ交換

メーカーが規定した電池容量維持率を下回ると、無料で修理してもらえる「容量保証」が定められるケースもあります。 蓄電池を交換してもらえば、使用期間が延長できます。寿命を過ぎて使用すると発火などのリスクが出てくるので、性能の良い新製品と交換するのがベターです。

蓄電池設置お任せ隊では、太陽光や屋根などで16,000件以上の施工実績があり、確かなノウハウを蓄積してきました。それぞれのご家庭の状況を丁寧にヒアリングし、その上で最適な蓄電池をご提案いたします。

家庭の蓄電池選びにお悩みの方は是非一度お問い合わせください。

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