- 2020.03.26最新トピック
- 家庭用蓄電池の価格は高すぎる?元は取れるの?なにが一番いいの?
2020.02.24最新トピック
太陽光発電では、「FIT制度(固定価格買取制度)」によって、発電量1kWhあたりの売電価格が保証されています。この売電価格は毎年新しいものに変わっており、2020年度(令和2年)の売電価格もほぼ決定しました。
今回は、2020年度の売電価格と、FIT制度を利用するにあたっての新しい変更点などについて解説していきます。
最近まで、FIT制度は2019年度をもって終了する見込みであることが各所で報じられていました。しかし結果的に、2020年度も継続になるようです。
2020年2月4日に開かれた、経済産業省の「調達価格等算定委員会」で、2020年度の調達価格(売電価格)の委員長案が公表されました。
正式決定ではないものの、売電価格等はこれまで、委員長案から変更になったことはありません。
そのため、ほぼ決定と言ってもいいでしょう。
2020年度の売電価格と諸条件の一覧表は、以下のとおりです。
設備容量 | 売電価格 | 条件 |
~10kW | 21円 | 売電価格が全国一律に変更 |
10~50kW | 13円 | 災害時に活用可能 余剰売電 |
50~250kW | 12円 | 未発表 |
250kW~ | 入札制 | 未発表 |
FITによる買取期間は住宅用が10年、産業用が20年と、これまでと変わりありません。
大きな変更点は、以下の2点です。
冒頭で説明したとおり、売電価格は毎年度、新しいものに変更されています。今回も、新しい売電価格が設定されています。
「地域活用要件」は、FIT制度を利用するために新しく設けられた条件です。一部の規模の太陽光発電所に適用されます。
このように、太陽光発電所の規模によって、売電価格と条件が分かれています。
ここでは太陽光発電所の規模ごとに、2020年度からFITがどう変わったかについて紹介していきます。
設備容量10kW未満の住宅用太陽光発電所の売電価格は、21円になりました。
2019年度は、出力制御の対象地域かどうかによって、以下の売電価格が設定されていました。2020年度は、出力制御の対象であるかどうかは関係なく、売電価格が全国一律になっています。
【出力制御とは】2019年度は、設備容量10kW以上の産業用太陽光発電所の売電価格は、10~500kWまで、一律14円に設定されていました。
しかし2020年度は、50〜250kWの区分にも新しく売電価格が設定されています。10~50kWの「低圧(小規模発電所)」の売電価格は、以下のとおりです。
このように、10~50kW太陽光発電所の売電価格は13円に変更となります。
さらに、FIT制度を利用するにあたって以下2つの地域活用要件を満たす必要があります。
地域活用要件の1つ目は、発電した電気を、災害時に非常電源として活用できるようにすることです。
もう1つの要件は、発電した電気を自社で消費し、余った分を売る「余剰売電」であること。同時に、自家消費比率が50%以上であることも義務付けられました。
ただし「ソーラーシェアリング」の場合は、この限りではありません。
ソーラーシェアリングとは、農地の上に太陽光発電設備を設置し、農業と発電事業を同時に行うことで、「営農型発電設備」と呼ばれています。
低圧の営農型発電設備の場合、地域活用要件は災害時に活用可能であることのみ。余剰売電は要件に含まれていないので、全量売電が可能です。
そのため、農業を営んでいて、売電収入を得たいという人は、太陽光発電設備の導入を検討してみることもオススメします。
【地域活用要件をクリアするには?】設備容量50~250kWの「高圧(大規模発電所)」の売電価格は、12円に変更されました。
低圧と違って、地域活用要件がつかなければ全量売電もできる可能性は高いです。
とはいえ高圧の場合、キュービクルなどの設備費用や維持管理のランニングコストが低圧よりも高額になります。50kW〜250kWでの全量売電を検討している方は、まずはシミュレーションを作成し慎重に判断しましょう。
2019年度は、設備容量500kW以上の太陽光発電所に「入札制度」が採用されていました。
これは、一定以上の規模を誇る太陽光発電所に対しては、売電価格を保証せず、入札で調達価格を決めるというものです。
2020年度は、設備容量250kW以上の太陽光発電所が入札の対象となります。
2019年度から2020年度にかけての売電価格は、いずれの規模でも低下しています。しかし、これは毎年のことです。
FIT制度が始まってからの売電価格は、以下のように推移しています。
住宅用(~10kW) | 産業用(10kW~) | |
2009年度 | 48円 | 24円 |
2010年度 | ||
2011年度 | 42円 | |
2012年度 | 40円 | |
2013年度 | 38円 | 36円 |
2014年度 | 37円 | 32円 |
2015年度 | 33〜35円 | 27~29円 |
2016年度 | 31~33円 | 24円 |
2017年度 | 28~30円 | 21円 |
2018年度 | 26~28円 | 18円 |
2019 | 24~26円 | 14円 |
2020年度 | 21円 | 13円(~50kW) 12円(50kw〜250kW) |
住宅用の太陽光発電では、2009年にFIT制度の前身となる「余剰電力買取制度」がスタートしました。産業用の太陽光発電では、2012年にFIT制度が始まっています。
どちらも制度のスタート前は、各電力会社が24円で自主的に電気を買い取っていました。制度がスタートしたときの売電価格は、住宅用が48円、産業用が40円です。
売電価格は毎年度下がっていき、2020年度には住宅用が21円、産業用は低圧なら13円、高圧なら12円と、半分から3分の1以下に低下しています。
売電価格は毎年低下していますが、だからといって、今から太陽光発電事業を始めても、遅いということにはなりません。
なぜなら売電価格だけでなく、太陽光発電所の設備価格も安くなっているからです。
太陽光発電が普及する以前は、太陽光パネルやパワコンの価格が高額でした。しかしその後、大量生産の仕組みができ、海外のメーカーが参入してきて価格競争が起きたことによって、価格が半額以下まで安くなっています。
2020年度の委員長案では、売電価格の変更以外にも、以下2つの注目点がありました。
では、ここからはFITが変わる2020年での太陽光発電設備を導入するメリットについて説明します。
太陽光発電は目的によって、大きく以下2種類に分けられます。
「自家消費型」は、発電した電気を店舗や工場など、施設内で使うことを目的としています。一方で「投資型」は、発電した電気を電力会社に売ることで、収益を得るのが目的です。
2020年度からは、低圧の太陽光発電では全量売電ができなくなります。とはいえ、これは2020年度以降にFIT制度の認定を受けた太陽光発電所を購入した場合の話です。
2019年度以前に売電契約を結んでいる(FIT権利を取得しいている)発電所を購入すれば、これまでどおり、全量売電も可能です。逆に言えば、すでに売電契約を結んでいる物件が全て売れてしまえば、全量売電はできません。
太陽光発電投資をして売電収入を得たいという人は、今がラストチャンスだと言えるでしょう。
太陽光発電投資をご検討の方はこちら↓
仲介手数料0円!FIT権利付きの太陽光発電用地をご紹介!
FIT制度は2019年で終了になる見込みでした。しかし結果的に、2020年にも継続されることになりました。
FIT制度の継続は、これから自家消費型の太陽光発電設備を導入する企業にとって、朗報だと言えるでしょう。
例えば、工場で自家消費していた場合、予測されていたFIT終了のケースであれば、消費しきれない電気は捨てるしかありませんでした。しかしFIT制度が継続となったことで、土日祝日など、工場が機能していない時であっても発電した電気を売って売電収入を得られるようになります。
企業は太陽光発電設備を導入することで、以下2つの効果を得られます。
どちらも企業にとって、大きなメリットだと言えるでしょう。
さらに中小企業は、「中小企業経営強化税制」を利用できるというメリットもあります。
<企業向け>自家消費太陽光発電! 工場・店舗の屋根を使って経費削減・利益創出!2020年度にFIT認定を受けた低圧の太陽光発電所は、全量売電ができなくなります。
一方で、2019年度以前に売電契約を結んでいる発電所を購入すれば、当時の価格で売電できます。
全量売電の太陽光発電投資を始めたい人たちは、すでに売電契約が結ばれている物件を購入しようとするでしょう。そうなれば、こうした物件の価値が増し競争率が高くなります。
また、市場に流れ太陽光発電投資案件が少なくなり、事業者側での発電所の売却による利益の確定と、新規参入によるセカンダリー取引が活性化されると予想されます。
2020年以降に太陽光発電投資をしたいという方は、中古太陽光発電所を購入する、もしくは、既にFIT認定を受けている物件を購入する必要があります。
近年では、投資型に比べて、自家消費型の太陽光発電のメリットが大きくなってきています。この理由は、電気料金と売電価格の逆転現象が起きているからです。
太陽光発電の売電価格は、年々下落しています。その一方で、電気料金は年々高騰しているのです。では実際に、1kWhあたりの電気料金単価と売電単価を比べてみましょう。
東京電力の「低圧電力」の電力量料金単価と、低圧の太陽光発電所の売電単価の比較表は、以下のとおりです。
電力量料金単価(kWh) | 売電単価(kWh) |
15~17円 | 13円 |
電力会社 | 1kWhあたり買取価格 |
北海道電力 | 8円 |
北陸電力 | 8円 |
東京電力 | 8.5円 |
中部電力 | 8円 |
関西電力 | 8円 |
中国電力 | 7.15円 |
四国電力 | 7円 |
九州電力 | 7円 |
沖縄電力 | 7.5円 |
このほか、大手通信業界や一条工務店などを筆頭に、新電力でも卒FIT組の電気の買取りをしています。
買取価格は概ね、7〜11円となっております。
ソフトバンクグループが運用するSBパワー社では、固定買取価格からさらに上乗せした価格(プレミアム価格)で買い取りを始めるなど、FIP制度の導入も進んでいます。
卒FIT後は、「蓄電池」を導入して、自家消費分を増やす方法もあります。
蓄電池があれば、発電した電気を貯めておけます。その電気を家庭や自社で使うことで、電気料金の大幅な削減が可能です。
電気料金は年々高騰しているうえ、卒FIT後の売電価格は非常に安価です。そのため、安い価格で売電するよりも、自家消費した方がずっとお得になります。
蓄電池導入による電気料金の削減額と設置費用を相殺して考えると、実は月々数千円で蓄電池を設置することが可能なのです。
蓄電池があれば、災害時の長期停電でも電気が使えるため家庭の防災対策としては最適です。
蓄電池設置お任せ隊では、家庭用蓄電池に関するご相談に最適なご提案をさせていただきます。お気軽にお問い合わせください。
蓄電池のご相談やご質問
総合お問い合わせまでご連絡ください。
0120-75-11260120-75-1126
24時間365日受け付けておりますが、ご回答は翌営業日以降になります。
蓄電池のご相談やご質問はお気軽にお問い合わせまでご連絡ください。